検査入院記Ⅱ
2016.06.01
と言うわけで、入院2日目は朝5時30分に起床するも、完全に寝不足状態である。

夜中、時間は確認しなかったが室温が高くて空気が乾燥し、鼻の奥が痛くて目が覚める。
起きてエアコンのコントローラーのところへ行って温度を1.5℃下げてみた(25→23.5℃)。
しばらく様子を見ていたが、問題は生じ無さそうなのでそのままベッドへ戻り眠りにつく。

3時30分ごろ、異音に気が付き目が覚める。
誰かが私のベッドの隣にある洗面所で照明を点灯して水悪戯をしている様な様子なのだ。
ここのカランは自動水栓で、手をかざしている間は水が出、手を避けると水が止まる。
ただ残念なことに、もれなくハンマーノック現象が付いている様で、ジャーの後に必ずドンが来る。

手を洗うのであれば洗っている間は水が出続けるはずなのだが、1~2秒ジャーっと水が出るとドンのセットを何度も繰り返している。
カーテンを通して光が入ってきてまぶしいし、ひたすらジャー・ドンを繰り返している。
完全に誰かの悪戯だと思ったのは、何度もジゃー・ドンを繰り返す理由が分からないからだ。
目が覚めてからも30回近く繰り返してから、やっと紙を引き出す音が数回続き、それをくしゃくしゃ丸める音がする。
やっと終わったなと思って聞いていると、ペタペタ足音がして、どこのベッドへ行ったかが分かった。

てんぷくトリオから現在は俳優である伊東某と同姓同名の男だ。
ベッドへ戻ってからもがさがさごそごそ、がちゃがちゃぐちゃぐちゃ、ジージーといろいろな音を立てている。
何なんだこの男はと思っていたら、今度は隣のベッドの40代だという男の鼾が病室内に響き渡る。

異音・騒音や鼾は、気にしだすと気になって仕方がない。
鼻の奥は痛いし、鼾や物音はうるさいし、そのうち枕の高さと硬さが気になりだした。
しばらく眠ることを諦めることにして騒音を聞いていたので、結果寝不足になったと言う訳だ。


朝6時を過ぎて、看護師がバイタルを取りに来たが、血圧・体温とも正常値だとのこと。
隣からはまだ鼾が聞こえていて、それはバイタルチェックで起こされて止まった、やれやれ。

本日の担当だという男性看護師が来て、再びバイタルをチェック。
夕食の予定が入っていると言う。
「?、昨日は衛生上の理由で提供できないと言われましたが?」というと「まだストップできます」と言う。
「いや、そう言うことでは無いだろう、昨日の話は何だったんだ」と思うが、まあ、良い。

10時頃、先ずは浣腸を行う。
向かいのベッドの男性には5~10分ほど我慢するようにと女性看護師が説明していた。
隣のベッドの男性に対しては、浣腸液が回るのに3分ほどかかるので3分~5分、最低3分は我慢して下さいと女性看護師は言っていた。
それに対して私の担当の男性看護師は、ただ2~3分我慢してくださいと言っていた。
一体、どれが正しいのだ?と思いつつ、一番説得力のあった最低3分~5分を実践してみた。

次いで、水分の摂取を禁止して点滴を開始するので点滴の針を刺しますとのこと。
担当の男性看護師は何も聞かずに左腕に針をさしたが、液が入らないのでもう一度やり直しますと言う。
そうだろうな~と思う。
これまで、この前立腺関連で何度か経験した点滴は、看護師は左右を比べてから必ず右側で入れていたのだ。
この男性看護師はかなり腕に自信があるのかチャレンジャーだなと思ったが、単に確認が足りないだけの様だ。

私の向かい側の私より年配の男性が、午前中の最後の同じ検査を受けるらしく、3時間ほど前に女性看護師がいろいろと説明していたのが聞こえていたので理解はしているが、この男性看護師の説明だけでは分からない部分もある。
説明が不足するのは、現代に要求される看護師としては不適ではないのかと思ったりする。
いえ、決して点滴の針を2度刺されたことを恨みに思っているわけではありません、暇なもので。

13時30分、点滴と共に2階分下階の手術室へ徒歩で移動。
下肢脊髄麻酔。
こんなにすぐと思うほど麻酔から間をおかず検査開始。
痛みは感じないが、圧迫される感じはあって針を刺す瞬間には不快感がある。
これを10回(医師がカウントしながらやっていたので)繰り返して、最後にバイタルを読み上げて検査は終了。
検査自体は至極簡単で、手術室の看護師の話では検査自体は正味3分で終了しましたとのこと。

間もなく迎えにやってきたベッドに移乗してもらい、そのまま病室へ移動し所定の位置で固定。

その後は、頭を動かすことも出来ず、何もすることが出来ないので暇を持て余す。
昨夜の睡眠不足をここで取り戻そうとするも、さっぱり眠くならない。
3時間のなんと長いことか・・・

17時、水分摂取解禁となる。

20時、病室に戻ってから6時間が経過するも、看護師が尿の確認や導尿、点滴を外しに来る気配が全くない。
少し待ったが、全く来る気配が無いのでナースコールをしてみた。
やってきた夜勤の男性看護師は、下腹部に手を当て「あまり溜まってはいない様だ」と言う。
「いや、そんなはずは無いでしょ。点滴500mlを2本入れて、3時から500ml以上を飲んでいますから」と言うと、「じゃ、導尿してみましょう」と言う。

尿瓶と管を持ってきて導尿を開始すると「あ、勢いよく出ますね、5分ほどこのままで様子を見てください」と言って、行ってしまった。
5分ほどしてから首を持ち上げて見てみると、尿瓶の首まで一杯に尿が溜まっているではないか。
慌てたものの、5分も経てば全部が出切っているだろうと思い直し、看護師の来るのを待った。

待ったが、一向にやってくる気配が無い。
まだ点滴を外しておらず、下半身は四角の紙おむつとそれを止めるT字帯のみで、パンツではないので下半身は露出したままなので、だんだん寒くなって来た。
さすがに我慢できなくなって、隣にナースコールで来ていた女性看護師に「終わったら、こちらもお願いします」と声をかけた。

「どうしました」と入って来たので、「導尿をお願いしたのですが、そのまま30分もほったらかしで、尿瓶は溢れそうだし寒いので処理をお願いします」とお願いした。
「あら、そうでしたか」と言いつつ持ち上げた尿瓶はやはりほぼ満杯(1L)で、「何が溜まっていないだ」っと心の中で毒づいてみる。

7時間も経ってからやっと点滴も外してもらい、トイレに行って排尿を試みたが、当然ながら排尿は出来なかった。

やれやれ、やっと管類から切り離されて解放されたので、食事をしようと思ったところ電気が消えた。
・・・
何と、食事をとる前に消灯されてしまったので、廊下の常夜灯からの薄明りで怒りをこらえつつ夕食。
何たる侘びしい夕食だろう。

しかし、中核病院だからといって看護師の質に斑があるのは勘弁してもらいたいと思いつつ就寝。
 

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